金属への彫刻を試す

レーザーカッター

2種類のモジュール

LX1には波長が違う2種類のレーザーモジュールがある。ひとつは波長450nmの青色レーザー、もうひとつは1064nmの赤外線レーザーだ。

これらを使って金属への彫刻を行う場合は、Laserpeckerの説明によると、450nmの方はコーティングされた金属、1064nmは純金属と合金に使用できるとある。なかなかコーティングされた金属を扱うことはないと思うので、1064nmは金属用と覚えておけばいいだろう。

テスト用素材への彫刻

LX1には10㎝角の板とクレジットカード大の黒くコーティングされたぺらっぺらのおそらくアルミと思われるものが付属しているので、とりあえずはこれで試してみよう。データは適当にアルファベットと平仮名を並べたものにしてみる。

アルミへの彫刻のテスト結果

写真では上手く撮れていないが、板が薄すぎるためか板がへこんでしまった。とはいえ、何の問題もなく彫刻できた。パラメーターの調整は必要だと思うがアルミに対してはなんの問題もなさそうだ。

ステンレスへの彫刻

ほかの素材といったが適当なものがなかったのでAmazonでドッグタグ用のステンレスプレートを購入した。43mm x 24mm x 1mmのものが20枚入っているので、練習用にはちょうどいいだろう。

ドッグタグのパッケージ

こんな箱に入ってやってきたので曲がることもなく管理も簡単そうだ。

ドッグタグの裏表

片面は磨かれていないヘアラインで裏は鏡面仕上げだ。ちゃんと保護テープも貼ってある。1mmの薄さだが簡単に曲がるわけでもないし磁石にもくっつかないので、アルミや鉄ではなさそう。しかしステンレスである確信もないあたりが安い中国製だ。

とりあえず同じようなデータで彫刻をしてみる。パラメーターはパワー100%、深さ86%(30mm/s)にしてみた。表と裏に彫刻をしてみて結果を見てみたい。

ちゃんと位置決めをしていないので文字が斜めになっている事と、鏡面の方が上手く撮れない事は気にしないでいただきたい。ヘアラインの方はちょっと薄めだが、鏡面の方はしっかり彫れている。そして文字が多少ギザギザしているが、これは速度を落とせばある程度は消えるはずである。

次は450nmの方だ。

450nmの結果

ヘアラインの方はそのまま、鏡面の方はマスキングテープを貼って彫刻してある。こちらはヘアラインの方がかなりはっきりしている。そして、テープさえ貼ってしまえば鏡面でも問題なくいけてしまうらしい。

テストを終えて

見比べてみてどうだっただろうか。差が付いたのはヘアラインへの加工だろう。1064nmの方は彫刻跡にヘアラインの線が残ってしまっている。鏡面に対する加工は450nmも何らかの方法で反射を抑えればいいということかもしれないが、小物はともかく、ある程度の大きさになるときれいにテープを貼ったりする加工が面倒だろう。

正直、ヘアラインの方も1064nmの方がキレイに行くのではと想像していたのだが、意外な結果だった。何の加工もされていないステンレスや他の金属を用意してみるべきかもしれないが、なんにせよ加工前にどちらが上手くいくかテストが必要のようだ。

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